イケメン☆パーティー
それに舜がさっき『二股』って言ったときと、今の『どっちのHが……』って言ったとき、水野さん、舜とあたしの顔をちら見してた。
あー、最悪……
自分がしたことだから仕方ないけど、でも、水野さんにだけは知られたくなかったのに!
完璧にあたし、水野さんに嫌われたよ……
しかし、あたしのそんな最低最悪な気分などお構いなしに、大前さんはニヤニヤ笑いながら聞いてきた。
「いやあ、やるなあ、かりんちゃん。
で、どっちがよかった?
秋山もずいぶん会社の女の子、泣かせてきたみたいだからなあ」
あたしはもういたたまれなくなって、「ごめんなさい、あたし、トイレ」と、バッグを持ってその場を逃げ出した。
しかし、あたしはトイレには寄らず、そのまま居酒屋の入ったビルから外に出た。