イケメン☆パーティー
「泣かないで」
水野さん……
嬉しい。
追いかけてきてくれて、抱き寄せてくれて。
でも。
でも、今のあたしには、水野さんにあわせる顔がない。
あたしは水野さんの胸を押し返した。
「ごめんなさい。
あたし、帰ります」
「かりんちゃん……
どこか落ち着けるところで少し話さないか?」
「いえ、今日は本当に帰ります。
失礼します!」
あたしは水野さんの目を見ずにそう答え、返事を待たずに駅へ向かって走った。