イケメン☆パーティー

そんなあたしに大前さんは優しく言ってくれた。

「人間は誰だって過ちを犯す。
でも、その過ちに気づいたんなら、もう2度としないだろ?
かりんちゃんも、水野が好きなんだろう?」


あたしは大前さんには嘘をつけないと悟って、頷いた。


「じゃあ、水野と付き合ってやってくれよ」

「でも……
水野さんはあたしを許してくれるでしょうか?」

すると、大前さんはにっこり笑って言った。

「許すもなにも、あいつはかりんちゃんにぞっこんだよ」

「そうでしょうか?
昨日、二股のこと知られてしまったし、全然自信ないです」

あたしがうなだれると、大前さんはしばらく腕組みをしてから立ち上がった。

「ちょっとトイレ行ってくるわ。
まだ残ってるぞ、全部食っちまえよ」

大前さんは、私の前のうな重を指差し、席をはずした。


< 288 / 381 >

この作品をシェア

pagetop