イケメン☆パーティー

「僕は何もしてあげられなくて……ごめん」

「そんな!そんなことないです!!
水野さんが隣にいてくれたから、あたし、気持ちを落ち着かせることができたんですから」


手を握ってくれたこと、本当に嬉しかった。

あたしはその気持ちが伝わるように思いをこめて水野さんを見つめた。

そんなあたしを見て、水野さんはフッと目尻を下げて微笑んだ。


ああ、そんな顔されると……

あたし、やっぱり、水野さんが大好き……


「ありがとう。
でも、まだまだだな、僕は。
さっきのママさんや大前さんみたいに相手の気持ちをうまくコントロールする技をもっと勉強しなきゃな」


うん、たしかに、2人の連係プレーはすごかった。

本郷部長の好きな下ネタでうまく機嫌を直して。

でも、水野さんだってあたしにとっては恩人だよ。


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