イケメン☆パーティー
「ありがとう。相手は取引先の人なの。
披露宴は会社関係者ばかりなんだけど、2次会には是非あなた方もいらして」
そう言って、美沙子さんはバッグから封筒を出し、あたしと舜に渡してくれた。
中には2次会の招待状が入っていた。
「もちろんお祝いに行きますよ、なあ、かりん?」
舜にそう言われて、あたしは招待状から目を上げた。
「ごめんなさい。
あたし、この日はちょっと……」
「ダメなのか?」
あたしは舜と美沙子さんの顔を等分に見て言った。
「実は、新人賞の受賞パーティーが同じ日なんです」
今日、編集部からの電話でそう聞いたばかりだった。
「あら、それじゃあ、仕方ないわね……」
「すみません」
「ううん、いいのよ。
かりんちゃんの大切なパーティーですもの。
気にしないで」