イケメン☆パーティー

水野さんはゴメンと謝ってくれたけど、あたしは別に嫌な気はしていなかった。

むしろ、その逆。

水野さん、美沙子さんと二人きりで会いたくなかったんだ……

そう思ったら、食事中ずっと感じていた胸の奥のモヤモヤが消えてすっきりした。


あれ?

さっきのって、もしかして……嫉妬だった?


あたしは自分の中に渦巻いていた嫉妬に自己嫌悪を感じた。

美沙子さんは今日だって心からあたしにお祝いを言ってくれて、優しくていい人なのに。

あたし、醜いな……



「……だから、今度また日を改めて僕だけでご馳走したいんだけど、どうかな?」

「えっ、いえ、そんな。
今日もおごってもらいましたし、十分です」

物思いにふけっていたあたしは、よく考えもせずに水野さんの誘いを断ってしまった。


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