イケメン☆パーティー

「…………」

「わざわざ調べたんだ?
俺の名前知るために?」


もうっ、何を言わせたいのよ!

あたしは、微笑んでいる水野さんの顔を軽くにらんだ。

わかってるくせにわざわざ聞くなんて、水野さん、意地悪!

もう、ぜーったい教えない!

ひとことも口利かないんだから!!

あたしは水野さんの顔から視線をそらせた。


すると、水野さんはすっと体を起こし、腕時計を見た。

「15分。
約束の10分をオーバーしちゃったね。
もう帰るよ。
おやすみ」

「えっ?」


思わず声が出た。

キスは?

キスするんじゃなかったの?

おあずけ?


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