イケメン☆パーティー
あたしは一つ咳払いして続けた。
「で、智裕は20日はどうするの?」
「出席の返事出してあるからな。
披露宴に出るよ」
智裕はあっさりそう答えた。
「そう……」
いまだに美沙子さんと智裕の間にあったことを気にしてるあたしって、しつこいかな。
でも、なんか嫌なんだよね。
あたしが黙り込むと、智裕はあたしの頭に手をおいた。
「もうあれっきり美沙子さんとは何もない。
大学時代の先輩っていうだけだ。
気にするな」
そう言って、頭をポンポンと優しくなでてくれた。
あたしは智裕の目を見た。
誠実な視線。
意地悪も言うけど、基本的には優しいし真面目なんだよね。
わかってる。
頭ではもう済んだことで、二人の間には今は何もないってわかってるんだ……
あたしは気持ちを切り替えて微笑み、「うん」と頷いた。