イケメン☆パーティー

受け取ったら謝辞を述べるように言われていたので、ガチガチになりながらマイクの前に立った。

正面を向くと、会場の人たちが皆あたしを注目してきた。

ひえ~、どうしよう……

たぶん編集者が多いんだと思うけど、マンガ家先生もいらっしゃるし、カメラのフラッシュもたかれている。

すっごくドキドキする。

でも、ちゃんと喋らなきゃ。


「本日は素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございました。
受賞作でデビューが出来たこと、とても嬉しく思っています。
今後も、継続していいマンガを描いていけるよう頑張りますので、ご指導のほどお願いいたします。
ありがとうございました」


あたしは深く頭を下げ、会場から拍手を受けた。

ありきたりだけど、変じゃなかったよね?

大役を果たした気持ちで頭を上げ、舞台袖に向かおうとしたとき、そこにいるはずのない人を見つけて、あたしは驚いた。


「智裕!?」



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