イケメン☆パーティー
28.愛する☆気持ち
ロビーに下りると、智裕はソファで雑誌を読んでいた。
「お待たせ」
そばに行って声をかけると、智裕は雑誌をラックに戻して立ち上がった。
「思ったより早かったな。
もういいのか?」
「うん」
智裕は、あたしが抱えていたたくさんの荷物を持ってくれた。
「あ、ありがとう」
手ぶらになったあたしは、ブラックスーツ姿の智裕の全身を改めて見た。
さっきは舞台上で緊張してたし、突然現れた智裕に驚いてよく観察できなかったけど……
ふだんもかっこいいけど、今日は3割り増しでさらにカッコイイ!
あたしが見とれていると、先に立って歩き出した智裕が振り返って首をかしげた。
「どうかしたか?」
「ううん」
あたしは慌てて首を振り、歩き出した智裕のあとを追った。