イケメン☆パーティー
28.愛する☆気持ち


ロビーに下りると、智裕はソファで雑誌を読んでいた。

「お待たせ」

そばに行って声をかけると、智裕は雑誌をラックに戻して立ち上がった。

「思ったより早かったな。
もういいのか?」

「うん」

智裕は、あたしが抱えていたたくさんの荷物を持ってくれた。

「あ、ありがとう」


手ぶらになったあたしは、ブラックスーツ姿の智裕の全身を改めて見た。

さっきは舞台上で緊張してたし、突然現れた智裕に驚いてよく観察できなかったけど……

ふだんもかっこいいけど、今日は3割り増しでさらにカッコイイ!


あたしが見とれていると、先に立って歩き出した智裕が振り返って首をかしげた。

「どうかしたか?」

「ううん」

あたしは慌てて首を振り、歩き出した智裕のあとを追った。


< 366 / 381 >

この作品をシェア

pagetop