イケメン☆パーティー

そこで、智裕はいったん口をつぐんだ。

バツイチとは聞いてたけど、想像していた以上にいろいろあったんだ。

あたしは着替えを済ませ、ドレスをしまい、アクセサリーを片付け始めた。


「それ以来、しばらく女はこりごりって思って、2年半位彼女を作らないできた。
だけど、去年、11月に美沙子さんとあんなことになって。
美沙子さんに誘われたとき、俺の周りの女はみんな浮気性なのかって、かっとした。
美沙子さんが憎らしく思えた。
だからあえて誘いに乗った。
めちゃくちゃにしてやりたかった。
でも、彼女の方がうわてだったよ。
あんなことがあったのに平気で俺を婚約パーティーにも披露宴にも呼ぶんだからな。
俺は、浮気に加担した自分が情けなくなっただけだった」

「うん……」


あたしはすっかり着替えを済ませて、再び智裕の横に座った。

その気配で智裕は目を開けた。

あたしを見て、顔にかかった髪をよけてくれた。

そしてそのまま腕をあたしの肩に回した。


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