イケメン☆パーティー
「会社ですれ違ってもニコリともしないし、そうかと思ったら舜と仲良くランチなんか行ったりしてるし。
すごい妬けた。
だから、強引に誘った」
ああ、あのバレンタインのちょっと前の……
「かりん、のらりくらりかわしてたよな。
新人賞のせいとか言って。
でも、俺もあの時はまだ告白するタイミングじゃないって思ってたから、それ以上は突っ込めなくて」
「うん」
「とりあえず、また挨拶はしてくれるようになったから、もう少し時間をかけて距離を縮めて行こうって思ってたんだけど、新歓で舜の暴露があって」
「うん」
「ショックじゃなかったって言ったら嘘になる。
でも、過去は過去。
それよりかりんを泣かした舜が許せなかった」
「うん……」
あたしは一つ一つ、思い出しながら智裕の話を聞いていた。
「かっとして舜を殴って。
でも後になって考えたら、ああ、俺、もう相当かりんに惚れてるなって実感した」
あたしは嬉しくて智裕の顔を見ながら微笑んだ。
智裕もあたしを見つめた。
「かりんを俺が守りたいって思ったんだ」