イケメン☆パーティー

「で、あの翌日、また大前さんに飲みに連れて行かれてさ。
俺のバツイチのことをかりんに話したって聞いた。
好きなら早く自分のものにしないと、誰かにさらわれてから泣いても知らんぞって、はっぱも掛けられた。
大前さんからはもう1年くらい前から、まだ若いんだから恋をしろって言われててさ。
すごくいい人なんだ。
俺も、ああいうリーダーになりたいと思ってる」

「うん」


あたしも大前さんはすごくいい人だと思うし、感謝してる。

大前さん、ありがとう。


ふいに智裕があたしの顔を覗き込んできた。

「かりん。
その時に、大前さんから、かりんが二股かけてたことをすごく後悔してるって聞いた。
そんな自分は恋をする資格もないって思ってるって。
俺は確かに、元の奥さんに浮気されたことがあって、二股をかける女は大嫌いだ。
でも、俺も婚約者がいる美沙子さんを抱いた。
俺も同罪だよ。
人は弱い。
誘惑に抗えないときもあると思う。
だから、かりん、そんなに気にしなくていい」

「うん、ありがと……」

「でも、これからはもうするなよ。
俺ももう二度と同じ過ちを犯さないって約束する」

「うん、あたしも。
もっと自分のこと大切にするし、もう二度と本気で愛してない人とそういうことしたりしないって誓ったの。
もう、智裕だけだから。
信じて許して欲しい」


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