イケメン☆パーティー

「そっか。
でも、かりん見てたら、俺も負けてられないって思うんだ。
自分の夢の実現のために頑張ろうって思える」

「それはあたしも一緒。
夢を追いかけてる智裕がかっこいいなって思って、そんな智裕に相応しい人間になりたいって思ったから頑張れたんだもん」

「そうか。
お互いに影響しあってるんだな、俺たち。
そういう関係っていいよな。
そんなふうに思える相手はかりんが初めてだよ」

「うん、あたしも」

「かりんはマンガ家としてデビューした。
次は俺の番だな」

あたしはとっておきの秘密を教えるみたいに智裕の目を覗き込んだ。

「あのね、大前さんが言ってたよ。
水野はあと2,3年したらいいリーダーになるって」

すると、智裕はクスリと笑った。

「あの人は褒めて育てるタイプなんだよ。
それ、たぶんチームメンバー全員に言ってる」

「えーっ、そうなの?」


なーんだ、智裕を喜ばせようと思ったのに。


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