イケメン☆パーティー
あたしが唇をとがらせていると、智裕が今度は唇をつまんだ。
「ぶー!」
顔をしかめてうなると、クスクス笑いながら指を離してくれた。
「でも、サンキュ。
本当にそうなるように頑張るよ」
智裕の顔を見上げると、優しい笑顔で、でも目には真剣な決意を秘めてあたしを見ていた。
前向きな智裕、大好き。
あたしは智裕の体に自分の腕を回した。
「あたしにできることがあったら、何でも手伝うから。
いっぱい応援するから。
智裕のためになら何でもしてあげたいって思ってるから」
心からそう思う。
その気持ちが伝われって、ぎゅっと両腕に力を入れて智裕を抱きしめた。
「かりん」
智裕はあたしの髪をなでてくれた。
大きな手。
「ありがとな。
でも、かりんだってまだデビューしたばかりでこれからが忙しくなるんだろ?
もしまた悩んだら、真っ先に俺に言えよ。
困ったことがあれば俺が助けてやる。
俺が守ってやるから」
「うん」