イケメン☆パーティー

可愛い名前って……

名前を褒められたことなんてあまりなくて、ちょっとドキッとした。

でも、褒め上手な男の人って、ちょっと軽い感じもするな……

あたしが水野さんの後姿を見送ってると、隣の席の舜が肩をつついてきた。


「気をつけろよ」

「え?何が?」

「これ以上ライバルが増えたんじゃかなわねーよ」

「は?」

「いや、まあいいや。
今夜、空いてる?」

「あ、うん……」

「じゃ、この間タクシー拾ったところで」

「……わかった」


あたしがそう答えると、舜は満足したようにオフィスチェアのキャスターを転がして自分の席に戻った。


< 78 / 381 >

この作品をシェア

pagetop