病的手記
暖かな雲に揺られて、世界をみていた。

加奈子やお母さんが泣いている。

直紀は後悔しているようだった。

『ふん、一生後悔すればいいさ。私が死んだのはあんたのせいだよ。』

直紀の側に行って怒鳴ったのに、誰も気付いてはくれなかった。

私は死んだんだ…

初めて実感した瞬間だった。
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