あの音が聞きたくて
リオンの病気の件は、
良子にも携帯で連絡があった。

それを聞いた時は、さすがに焦ったが、

まだ若い健治と麻衣の二人の気持ちを思うと、

自分が冷静になって、四人を
サポートしなくてはと決心した。

子供が出来ても、健治は自分の息子。

子を想う親の気持ちに年齢は関係なかった。

家に帰ると、希美に「リオンが寝てるから見て来てね。
起きたら婆ちゃんに教えに来て」

と言って、健治と麻衣と三人で話を始めた。

これからのリオンの事についてである。

三人とも大きな恐怖と不安に包まれている。
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