あの音が聞きたくて
「さ、みんなで食べよう!」

台所に揃った四人を見渡し、
健治が声をかけた。

「いただきま〜す!」
希美がそう言ってご飯を食べ始めた。

「ウーヤーウーウーイー」
リオンがそれに続いた。

その声を聞いた、健治と良子も涙がこらえ切れなくなっていた。

明日の結果を待つまでもなく、
リオンは病気に違いない。

心の中で覚悟を決めた三人だった。
< 22 / 133 >

この作品をシェア

pagetop