あの音が聞きたくて
週に2、3回通っている施設の先生にも

リオンの事について相談をした。

すると来年度から保育園に通ってもよいでしょう。

とOKが出た。

麻衣と健治は飛び上がって喜んだ。

一歩先に進めるのだ。

保育園に通えば友達も出来る。

耳が不自由になってから、止まっていた彼の時計が

やっと動き出すのだ。

麻衣は流れ出そうになる涙を

こらえるので精一杯だった。
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