いつか王子さまが
「待ってください!」咲子は田中くんに自分の決心を伝えた。
「二匹とも飼います。愛し合う二人を引き裂くなんて出来ないわ」
田中くんは、一瞬、ポカンとしてから言った。
「愛し合う?」
咲子は二匹を指差した。
「だって、離れたらジュリエットは死んじゃうかも…。プリンスだって、そのうち、後を追ってしまったりとか」
田中くんは目をパチクリさせながら
「いきものやさんには僕からも伝えます。お店は喜んでくれると思いますが」
「ええ、お願いします」
「花村さん」
「はい?」
田中くんが頭をポリポリか言った
「ジュリエットはオスです」

「はぁ?!」

ウサギにもボーイズラブってあるんだろうか?
プリンス改めロミオ、そして新しい住人のジュリエットは今日もベッタリと寄り添っている。
二匹ともオスって知らなければ幸せなペアにしかみえない。
いきものやさんには大サービスしてもらい、間に入ってくれた田中くんは頻繁にウサギたちを診に訪ねてくれる。
最近、年下もいいかもって思い、咲子は楽しんでいる今日この頃だ。
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