限りある世界で、僕たちが出来ること。
重いエナメルバッグを清流館の和室に放置する。

そして、朝の言葉を振り返る俺が居る。
俺が考えるに、あのアダ名には2つの由来がある。
1つは、かなり大きいの意。
2つめは、メガネの略。

「おい。智也。なんでメガなんだ?」

俺はなんとなく、名誉のために前者に、今日の元気を掛けてみた。かなり可能性は望み薄だけどな。

「ん。無論、メガネ」

そう一言で返されてしまっては、もう元気も出ない。はぁ…。

「最高の萌えアイテムだよな。メガネは。うん。世界統一だ」

「んだっ!!このクソヲタヤローがぁぁっ!!」

やっぱりな。ツッコミを入れながらも、やはり悔やまずにはいられない。この悔しさ。つーか、俺、男なんだけど…。それに、部活にはメガネなんかしないから、そんなアダ名はすぐ忘れ去られるだろうにね。
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