プリンセス*Magic



「変わりなよ。香川先輩に自分の事を見て欲しいんなら、尚更」



「でも…」



「もう、詩音はいつもそうなんだから!

あたしは別に詩音が今のままでいいんならそれでいいけど、やっぱり変わりたいんじゃないの?今の地味な自分から新しい自分に」




ぼやけた視界があたしを混乱させる。

あたしはそっと目を瞑った。



…蒼維の言っている事は全部正しい。

あたしは、ずっと「変わりたい」、そう思っていた。



だけど、今までずっとこの外見で過ごしてきたから、気味悪そうに見られないかな?という不安がずっとあった。


あたしはブサイクだから…みんなから差別されるんじゃないかって。




「みんな気持ち悪がらないよ」



「へ…?」



「詩音の考える事は大体分かるの!

自信持ってよ、詩音」




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