プリンセス*Magic
あたしが本気で落ち込んでいると、蒼維があたしの頭を撫でた。
「な訳ないでしょ?冗談だって」
「なんだあ…。リアルかと思った」
冗談だと分かった瞬間、あたしの口からは安堵の溜め息が出る。
スキンヘッドって…あたしもう生きていけないよ。
「あ…ここ!」
「へ…?」
蒼維が見上げた看板を、あたしもつられて見る。
そこはとてもお洒落な雰囲気の美容院だった。
高級感が溢れていて…あたしには似合わなさそう。
「さ、入るよ!」
「こ…ここに?」
蒼維に服を引っ張られるまま、店内に入るあたし。
綺麗な美容師が来ると、蒼維はあたしを指差して「この子をとびっきりかわいいショートにしちゃってください!」と自信満々に言った。
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