プリンセス*Magic



「か…香川せんぱっ…!」



「カッコ悪いな、俺」




少しだけ顔を赤く染める香川先輩にあたしは動揺していた。




「有末さんさ、今までジミだっただろ?

実はさ、俺…そん時から、有末さんの素顔に気が付いてたんだよ。

絶対可愛くなるって」



「それはどうも…」




慣れない香川先輩との会話に、ぶっきら棒な返事をしてしまったあたし。


その事を後悔しながらも、香川先輩の言葉の続きを聞いた。




「だから、焦った。

いきなり可愛くなって、俺の前に現れるんだから」




照れ隠しをしているのか。

香川先輩はあたしから目を逸らして口を開いていた。




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