プリンセス*Magic
あたしは高鳴る胸を押さえながら、お昼をとる為に早足で職場を後にした。
ドキドキと鳴り止まない心臓。
熱を持ち始める頬。
あたしはそっと眼鏡に手を掛けた。
…周りには秘密だけど、
こんなあたしも香川先輩が好き。
毎日通勤する為に利用する電車の車両が同じあたし達。
初めて香川先輩を見た時、言葉では言い表せない程の衝撃が走ったのを、今でもちゃんと覚えている。
あたしを見て欲しい。
他の人と話さないで欲しい。
嫉妬に近いような感情が浮き出てくるけど、周りの同僚達の言う通り、あたしは香川先輩に相手にされていない。
それはたぶん…この外見が原因。
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