俺様王子の秘めゴト
「おい。」











生徒会室に入るなり私をソファ目掛けぶん投げる奴。


「いったっ…」







腰打った………










「おい華南!!」





奴は扉を閉めると叫ぶ。










だからなんでキレてるのよこの人!!!









顔をひきつらせながらも必死に平常心を装う。









「華南!!」

「はい!!!」









反射的に、答えてしまった。









「なっ………なんでしょう………。」









答えてしまったのは仕方ない。









仕方なく恐る恐る口を開いた。









「お前、俺の名前知ってるよな?」










……………。










はい?










え?何?何が言いたいの?










「早く答えろ!」










ひっ……。











そんな怒鳴らないでよ怖いから!!









「知ってます……けど…。」









とにかく早くここから逃げたい。









そう思う。









「言え。」










は?










意味が…わからないんですけど…。










それでつい、きょとんとしてしまった。










「早く!!」










ひっ…。










再び怒鳴られ怯える私。










「く…久城 啓志センパイ…。」

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