俺様王子の秘めゴト
「か…華南ちゃん?!」










圭先輩の声が裏返る。









「しばらく…」



「ん…?」










「暫くこうさせてください。」








か細く。









やっと圭先輩の耳に届く位のボリュームで。








ぼそりと言うとギュッと腕の力を強めた。










「……分かった。気がすむまで泣きな、俺、ずっとこうしててあげるから。」








圭先輩は、数秒黙ったあと、理由も聞かず頭を撫でだした。









今は其が嬉しい。









落ち着く。









圭先輩の優しさに感謝だ。








しかし。










後にこの行動が、どえらい騒ぎを引き起こす事になるなんて思いもしなかった。


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