俺様王子の秘めゴト
ぶつぶつ言いながら珈琲瓶の蓋を開けフィルターの中に適量入れる。








それをメーカーにセットしてボタンを押すと、あとは落ちるのを待つだけ。









コポコポとお湯が落ちる音を聞きながら、ふと今、茜が何をやっているのか不安になった。








『私に任せろ!』









その言葉ほど恐怖なものはない。








特に茜に限っては。









更に今回はマジギレ状態。









任せておける訳がない。









「はぁ。」









ため息を溢し冷蔵庫から珈琲クリームと砂糖を取り出す。







不安だなぁ…。









とか思ってる時に限ってそれが現実のものとなる。








トレーの上に人数分のカップを用意してる時、いきなりノック音の後ドアが開いた。








「すいません、失礼します。」








慌てた様子で入って来たのは文化部長の清里 あゆ先輩。








何だろう…?









慌てて入ってきた清里先輩は首を左右に振り誰か探してる様子。









魔王なら定位置だよ先輩。







そう思いながらポットに手をかける。








寸前で









「華南ちゃん!!!」








…ん?





私?









振り替えるのとほぼ同時に清里先輩に腕を掴まれた。








「…清里先輩…?」




「ちょっ…助けて!!」









……はい?



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