俺様王子の秘めゴト
「は?なんて玖城にさしずされなきゃなんねーの?」









魔王は席から立ち上がり、こっちを睨んでいる。








それに合わせて三郷先輩も睨み返した。








売り言葉に買い言葉。








いや、違うな。









魔王が勝手にキレてるだけだ。








「会長命令だ。」




「会長命令ねぇ。」










淡々と話す三郷先輩に対し、敵意むき出しの魔王。








「職権濫用とみなし却下。」








見事な一刀両断。









お見事。









「ほらさっさと行くぞ清里。いつまでも千堂を暴れさせとくわけにゃいかねーんだから。」









何処までも冷静沈着。









何を考えてるのか全く読めない。









「桂馬!!」



「るせーな玖城。てめぇはさっさとその書類終わらせろ。真波もちゃんと見張っとけよ、おら行くぞ。」









にゃっ…なっ。









怒鳴る魔王に全く怯える気配なく、一瞥し、さっさと歩き出してしまった。









「ちょ…三郷先輩!!あゆ先輩も何とか言ってくださいよ!!」








やばい!!









このままでは…!!!









「ごめん華南ちゃん、わたしも華南ちゃんに逃げられると困るから。」








なっ…なんと…!!



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