俺様王子の秘めゴト
相手の足下に転がっているあるものを指差す。








それはさっきまで私が胸元に着けていたもの。








「それで満足?」









金色バッチを指差し。








相手の娘を睨む。








「っ…」


「反論ないならこれで終わりにしてくれるかな?」








元々、めんどくさいことが嫌いなのだ。








「華…華南ちゃん!それでいいの?」






あゆ先輩が駆け寄ってくる。







「華南ちゃん!!」






それでいいの?







私はその問いに答える解答を持ち合わせてはいない。







だって考えれば私はずっとあの悪魔から、魔王から逃げたかったのだから。







補佐なんかやりたくなかった。






辞めたかった。







なのに何故今まで続けていたのか。







そっちの方が不思議でしょうがない。







「じゃぁ、そゆわけで。茜、話は終わりだ。」








だから落ち着け。








猛獣化してる茜にそう言って、私は1人先に、部活棟を後にした。








「華南ちゃん!!!!」








後ろから叫ぶあゆ先輩の呼び止めにも答えずに。


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