俺様王子の秘めゴト
「今日は何茶?」



「ジャスミン茶。」

「じゃぁ貰う。」








男の癖してお茶集めが趣味と言う一風変わった兄。






新庄 英[シンジョウ スグル]






25歳。







名字が違うのは親が離婚してるからで、紛れもなく実兄。







新庄は父方の姓、姫谷はお母さんが再婚した相手の姓。







だから学校の人達は私と新庄先生が兄妹だと知らない。







「お前、最近噂になってるけど?」







英にぃがコップを起きながら話し出す。







「何?噂って。」







念には念をいれ、ドアの外に耳をそばだたせながら聞いた。








「ん?玖城の補佐辞めたって。」






ガタッ…-








……………。








玖城の名につい反応して立ち上がってしまった…。








「何?」






勢い良くたった私に驚く英にぃ。







「…何でもない。」





そう。








何でもない筈なんだ。








関係ない。








私には、もう関係の無いこと。






冷静になれ。




「ふ~ん、ま、華南は良いかも知れないが、玖城の方はどうだろうな。」





…は?


そういたずらに笑う英にぃ。





何?その意味深な台詞。






「それどゆ意味よ。」







再び廊下に耳をそばだたせながら視線は英にぃに向けた。







「ん?それはなんだ。自分で確かめろ。」


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