俺様王子の秘めゴト
「ふぁ~っ。」
「大きな欠伸。」
体育館から皆が戻って来た頃起きる。
隣りには先程の友達、千堂 茜[センドウ アカネ]が座る。
「眠いものは仕方ない。」
欠伸と共に腕を伸ばす。
「結局最後までいなかったし…」
茜は溜め息を零し頬杖をついた。
「別に最後までいる必要なかったっしょ?」
「それがっ…」
そこで黄声が聞こえて来た。
間違いなく玖城 啓志のせい。
「2年の校舎になんのようかね?」
うちの学校は学年によって校舎が違う。
私はそう呟く茜の横で首を回していた。
そう。黄色がこっちに来るまでは。