俺様王子の秘めゴト
振り向けば着物を着た華南が目に入る。
深緑色の振袖を身に纏い、若い男と何か話していた。
「メイン装花じゃん!!!!!」
いきなり華南が叫ぶ。
その視線の先には、確かに会場内で一際目を惹く大きさが飾られていた。
けど
「うわぁ…悲惨。」
元町が呟く。
だよなぁ。
麗しく飾られていたであろうそれは、メイン装花と呼ぶにはみすぼらしい姿となっていた。
「どーすんのかね。」
他人事の様に話す元町。
まぁ他人事なのだが、心配くらいしてやっても良いんじゃないか?
慌てて走り出す華南。
それの前に立つとさっきから話してる男に指示をする。
「華南ちゃんのこと、気になる?」
その様子を見ていたらふと横から圭がそう言ってきた。
「なんで?」
「だって視線、ずっと華南ちゃんだよ?」
そりゃ騒ぎになってるんだから見るだろ普通。
何があったのか知りたいと思うだろ。
「ただの野次馬だ。」
「野次馬ねぇ…、俺は気になるよ?」
え?
その言葉に顔を向けた。
「…は?」
「俺は華南ちゃんが気になる。心配。」
圭…。
お前…
「華南!!」
そこに聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あれ新庄?」
そう。
数学教諭の新庄 英(しんじょう すぐる)
「なんでアイツがいるんだよ。」
元町のその言葉と共に四人で新庄の方を見た。
新庄はホテルスタッフを引き連れて華南の側に行くと、耳打ちをして離れる。
深緑色の振袖を身に纏い、若い男と何か話していた。
「メイン装花じゃん!!!!!」
いきなり華南が叫ぶ。
その視線の先には、確かに会場内で一際目を惹く大きさが飾られていた。
けど
「うわぁ…悲惨。」
元町が呟く。
だよなぁ。
麗しく飾られていたであろうそれは、メイン装花と呼ぶにはみすぼらしい姿となっていた。
「どーすんのかね。」
他人事の様に話す元町。
まぁ他人事なのだが、心配くらいしてやっても良いんじゃないか?
慌てて走り出す華南。
それの前に立つとさっきから話してる男に指示をする。
「華南ちゃんのこと、気になる?」
その様子を見ていたらふと横から圭がそう言ってきた。
「なんで?」
「だって視線、ずっと華南ちゃんだよ?」
そりゃ騒ぎになってるんだから見るだろ普通。
何があったのか知りたいと思うだろ。
「ただの野次馬だ。」
「野次馬ねぇ…、俺は気になるよ?」
え?
その言葉に顔を向けた。
「…は?」
「俺は華南ちゃんが気になる。心配。」
圭…。
お前…
「華南!!」
そこに聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あれ新庄?」
そう。
数学教諭の新庄 英(しんじょう すぐる)
「なんでアイツがいるんだよ。」
元町のその言葉と共に四人で新庄の方を見た。
新庄はホテルスタッフを引き連れて華南の側に行くと、耳打ちをして離れる。