俺様王子の秘めゴト
あいつ…。



「そう言えば玖城、この間もあの二人一緒にいたよな?」



横で元町が追い討ちをかけてくる。



「実は付き合ってたりして。」



ぎゅっと握りこぶしを作り歩き出す。



「ちょっ…啓志?」



突き止めてやる。



「おもしろそ。」

「やれやれ。」



歩き出した俺の後をついて圭、元町、三郷も付いてきた。



そして。



「新庄先生。」



会場の外に出たところで掴まえた。



「おうお前ら。えっと…3年の生徒会様方。」



名前…覚えてねーのか?



「俺になんかようか?」



能天気だな。



ウザいくらいに。



自分の立場、分かってんのか?



「新庄先生、単刀直入にお聞きします。姫谷さんとどんなご関係で?」


「…、おい玖城。単刀直入過ぎだ。」



事情をしっている元町が飽きれ混じりに止めに入る。



が、俺は撤回するつもりはない。



「啓志?どういうことだよ。」



理由をしらない圭が肩を掴む。



「へぇ~ふ~ん。」



その一方で、新庄は口角を歪ませると椅子に座った。



「…話しても良いけど、誰にもばらすなよ。」



数分後。



ゆっくりと睨まれそう言われる。



「それはどーいう…」

「ん~?まぁそーいう意味だ。」



訳わかんねーよ!!



「はっきりと、言ってください。」



はぐらかさずに、真実を述べろ。



「良いんかねぇ?本当に本当の事言っても。」



……。



瞬間、ドクンと心臓が高く鳴る。



「真実を知って、玖城は堪えられるのか?」


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