NO・チョコバレンタイン

公園へ着き、周りを見渡した。


静華は、ブランコをゆっくりこいでいた。


俺は静華の隣のブランコに黙って座った。  


しばらく沈黙が続く。


その沈黙を破ったのは俺だった。


「ずっと待ってたわけ?」


「うん…」


ふと、静華を見ると、手は手袋もせず赤くなり、体は小刻みに震えていた。


それを見ただけで、なんだか泣けてきそうだった。


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