NO・チョコバレンタイン
俺は静華の手を握り、
「ごめんな…。」
と呟いた。握った手はやっぱり冷たかった。
「…あのね。今日一緒に帰れなかったのはね…」
なぜか俺はすごくドキドキしていた。
「バレンタインのプレゼントの相談を里咲にしてて…。」
「…へ?」
拍子抜けして、マヌケな顔の俺。
「だって、鈴木チョコ嫌いでしょ?だから代わりに何かあげようと思って・・・。」
「ちょ、ちょっと待って。俺がいつチョコ嫌いって言った?」
「「…は?」」
俺たちはお互いの言葉に混乱していた。