NO・チョコバレンタイン
「俺がいつチョコ嫌いって言った?」
「言ったよ!あたしがチョコ嫌い?って聞いたら、すごく曖昧だったけど、『うん』って言ったじゃん!」
曖昧な返事…。あ!もしかして、俺が話を聞いてなかったあの日か?あの日そんな大事なこと聞いてたのかよ!くっそー。聞いときゃよかったー。
「だから、チョコがだめなら何かほかのものをプレゼントしようと思って、里咲たちに相談してたんだ。」
なるほどそういうことだったのか…。そんなに俺のこと考えてくれてるなんてうれしいもんだな。俺は顔がにやけそうになるのをこらえた。
「それで…これ。」
静華は、俺にかわいくラッピングされた小さい袋を渡した。
「あけていい?」
静華は何も言わず、頷いた。袋の中には、