ズルい君
そんなことを
考えてると、
授業の終わりを告げる
チャイムが鳴った。
「長瀬、便所行こ―」
「行くかあっ」
前の席の男子が
あいつを連れて
トイレへ向かっていった。
あ…行っちゃった…
「小百―、メールの返信こない―。」
そう言いながら
こっちに来たのは、
親友の愛。
「すぐ来るよっ。何分来てないの?」
「10分。」
「10分て…;全然経ってないじゃん;」
「やだ…不安…。」
そう泣きそうな声で
つぶやく愛。
白い肌、小さな顔で
愛らしい顔に、
茶色いショートが
よく似合う。
愛には他校に
彼氏がいる。
でも愛は嫉妬深くて
心配症だから
なにかと大変みたい。