人間ペットショップ
翌日、会社が休みな事もあって、さちは実家に来ていた。
もちろん、タケシも一緒だった。



さちが深呼吸している隣でタケシは頭の後ろで腕を組み、周囲を見回していた。


それを見たさちが、
「ちょっと!もうちょっとしっかりしてよ。」
「ん?あぁ、…悪い。」


彼は、腕組みをほどき、頬を掻きながら言った。



…もう!こっちは人生かかってんのよ…しっかりしてもらわないと困るのよ…


そんなことを考えて、彼女はもう一度深く息を吸い込むと…意を決して戸を開けた。


「ただいま~!」


そう言ったさちの後ろでは、タケシが手で口を覆って欠伸をしていた。
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