人間ペットショップ
「え?えぇっと…そこそこって感じかな?」
「ふむ…。わかった。」

コウジは、それから顎を触りながら、数分間唸ると、



「では、君は片付けを担当してくれ、私は料理をしよう。」
と言った。



な、なに勝手に決めてんのよコイツ。


「どうした?嫌か?」
「べっつに~」

さちがそう答え、片付けを始めたのを見届けた後、彼はキッチンに向かい、冷蔵庫を開けた。


「何もないな…」
「………」

さちは無言で睨みつけたが、コウジは背を向けているので気づかなかった。


…これでマズいものでも作ったりしたら、絶対キレてやる!


ゴミ袋にビールの空き缶が勢い良く投げ込まれた。
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