人間ペットショップ
「あんたに危害を加えようとせずに、あんたに暴力を振るわせることだ。まぁ、肩を掴むことが、あんたに危害を加えようとしてる、と取られるかどうか…なんて分かんなかったけどな。」

「え……」

さちの顔は完全に青ざめていた。
しかし、タカユキの口は止まらない。

「あんたの気分を思いっきり害することも俺たちペットにはタブーだからな、どうやるか迷ったけどよ……まぁ、結婚申し込まれて、嫌な奴なんて……そうそういねぇよな?あんたもそうだろ?」


あんたもそうだろ?

その言葉がさちの胸をえぐった。確かに彼女は舞い上がっていたのだ。そして、そのせいで怒りに対する我慢ができなかった。

「-ーうっ…」


彼女は恐怖によるパニックと自己嫌悪で気分が悪くなり、口を手で押さえた。

「……まぁ、そういうことだ。これ以上…あんたと話すのは、俺の役目じゃない。」


さちは、口を手で押さえたまま、不思議そうな目でタカユキを見た。




はずだった…
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