人間ペットショップ
「残念ですが、あなたには責任を取って頂かなければなりません。」

「え…?」

「お忘れですか?契約の内容を…」

さちは、思い出した。


……「1」「2」の条件を守らなかった場合、私が責任をとること……


その途端に、芝樹の顔にいつもの笑顔がないことに気づいた。


さちは恐ろしくなって、逃げようと辺りを見回して出口を探したが、どうやら出入り口は、今、芝樹が立っている所だけのようだった。


「責任を……取って頂けなければなりません。」

芝樹は再び低い声で言った。


「……責任って、何をするの?」

「簡単ですよ………あなたに…ペットになってもらいます。うちの商品にね。」
そう言いながら、芝樹は一歩一歩、さちに近づいていく。彼の手には、タカユキの足下に転がっていた、あの輪が握られていた。


「そ、それは…?」
「あぁ、首輪ですよ。……でも着けたら見えなくなりますがね。…これで私はペットについての情報を手に入れていたのですよ。」
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