chocolate
カワセミ君が口を開いた。

「……す」
「ちょーっと待ったあっ!!」

…。

「柚樹?」
「よぉ、蜜柑。」

どうしたのかな?
息切れしてる…。
朝整ってた髪、ボサボサだ。
教室からここまで遠いから
大変だったろうに…。

「ほら、苺ポッキー!」
「わぁ♪てか、どうした。」
「最後の一本だぞー。」
「まーじで?」

あ、カワセミ君…。

「…。」

何か、可哀想なことしちゃったな。

「カワセ…じゃなかった、川上君。」
「何でしょう?」
「話出来なくてごめんね?」
「気にしないで…。」
「お詫びに、苺ポッキー♪」
「…ありがと。」

キーンコーンカーンコーン…

「チャイム…、じゃねっ柚樹。」
「じゃあなー、蜜柑。」

で、結局話って何だ?
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