chocolate
「蜜柑居ますかー?」
「今行くっ!」

毎朝、学校に行くときに
柚樹に迎えに来て貰ってる。

小1から、今まで。
お隣だからだけどね。
何でこう、上手い具合にお隣かと言うと
単に、母同士が仲良しだから。

「蜜柑…遅い。」
「ごめんって!寝癖直してて…」
「分かった、分かった。」
「分かって無いね、君。」
「だから、アレだろー?トイレで…」
「寝癖だっつってんだろ。」
「わー、怖ーい。」

とか言ってたら、駅着いた。
やっぱ、この時間は混むなー…。
通勤ラッシュの馬鹿野郎。

ポケットからSuicaを出して
改札へ向かった。

ブーッッ

「ちょっと、そこの高校生。」

…柚樹だった。

< 2 / 21 >

この作品をシェア

pagetop