運命のヒト
水嶋を送り終えて、俺はおっちゃんの家に向かった。

水嶋と付き合うことになったことをどうしてもおっちゃんに伝えたかったから。


「おっちゃん、俺、水嶋と付き合うことに
 なった!!」

「ホンマかぁ?よかったな~!!」

「おぅ!!」


そんなことを話していると、翔兄ちゃんがやってきた。


「よっ、優士も来てたんか~!!」

「翔兄ちゃんも来てたんか!?」

俺のいとこの翔兄ちゃんは美容師で、すげぇオシャレでかっこいい。

7つ年上で、俺の憧れの存在。

一人暮らしをしていて、もう家を出ている。


「久しぶりだな」

そう言って、俺に笑いかけてくる。

相変わらず、かっこいいし・・・。

小さい頃は、よく似てるとか言われてたけど、今はそんなに似てねぇな。


「優士、おやじに聞いたぞ。
 好きな子に指輪渡すために、おやじの
 とこで働いてたんだって?」

・・・俺は赤面した。

「何で、そんなこと知ってんだよ?おっちゃん
 翔兄ちゃんに話してんじゃねぇよ!」

俺が、真っ赤になってると、翔兄ちゃんはケラケラと笑ってた。

「で、うまいこといったんか?」

俺は照れながらもまぁな・・・と呟いた。


「がんばれよ!」

翔兄ちゃんはそう言ってくれた。

それから俺は、水嶋のことを翔兄ちゃんとおっちゃんにいろいろ聞かせた。


二人とも、よかったなって言ってくれて本気で嬉しかった。

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