運命のヒト
それから、一年後、俺達は5年になった。


そして、俺には初めての彼女が出来た。

そいつは俺みたいな不良な女。


神田美鈴。


神田は不良だったけど、水嶋とすげぇ仲が良かった。

みんなから頼りにされていたし。

特に仲がいいのは小田と水嶋だって言ってた。


俺が、好きだった『水嶋桃子』のことは特にすげぇ可愛がってた。


実際に、水嶋はかわいい。

人形みたいな感じだ。


ずっと、好きだった。

誰にも言ったことねぇけど・・・。


俺はずっと水嶋のことを見ていたんだ。


だけど、それを勘違いした雅史って奴が神田にこう言ったんだ。


「優士が、神田のこと好きなんやって~」


それから、俺達はなんとなく始まった。


付き合うことがどんなことなのかも分からないガキだった。


でも、神田と付き合うようになって俺は、水嶋のことを諦めた。


あの時、きっぱりと諦めた・・・。




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