運命のヒト
俺の横には必ず水嶋がいる。

んで、やっぱり健二もいて・・・。


「もうすぐ卒業だね・・・」

「だな・・・」

「卒業したくない。
 もっと、ゆぅ君と一緒にいたい!!」

今日も水嶋はそんなことを言う。

俺だって、卒業なんてしたくねぇよ。

もっと、水嶋と一緒にいたい。


「桃子、俺は?」

健二が聞くと、

「健ちゃんとも一緒にいたいよ。
 ・・・ゆぅ君のついでに」

「ついでには余計じゃ~!!」

「健ちゃんはゆぅ君のついでぇ~」


そう言って、二人ははしゃいでいた。


楽しい時は時間ってあっとゆう間に過ぎる。

今日も、一日楽しかった。

帰りは、水嶋と一緒に帰れるし・・・。

そう思ってる時だった。


「あっ、そうだ、今日、梨花と一緒に帰っても
 いい?相談があるって言われたんだ~」

いきなり、水嶋にそう言われた。


嫌だしな・・・。

そう思ったけど、俺はこう言った。

「いいけど・・・。
 でも、明日は俺と一緒に帰ろうな?」

「うん、もちろんだよ!」


今日は無理でも、明日があるし、明後日もある。


ダチとも仲良くやってもらいたいし、俺は健二と帰ることにした。


まさか、これが運命の分かれ道だということも知らずに・・・。


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