運命のヒト
「明日から、もう、俺ら 
 付き合ってねぇんだよなぁ・・・」

別に、水嶋を責めてるわけじゃねぇけど、自然とそんなことを言ってしまった。


明日からは他人。

本当は他人じゃなくて、友達がいい。

前みたいな関係に戻れたら・・・。

どれだけいいだろうな?


でも、俺達はそんな関係には戻れない。

明日からは本当に赤の他人になってしまう。

だから、もう少しだけ恋人同士でいさせてくれ。


こんなことになるぐらいなら、初めから付き合わなきゃよかったのか?

いや、そうじゃねぇよな。

付き合ったからこそ水嶋をもっと好きになれたから。

今まで知らなかった水嶋がたくさん見れた。

俺は、幸せすぎたんだ。

だから、明日からが不安だ。



俺達は何もしゃべらないまま歩き続けた。

・・・水嶋の家の近くになってしまった。


なぁ?

お前は今、何を考えてるんだ?


俺は、これで終わりだと思うと・・・。


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