運命のヒト
卒業
もうすぐ、卒業。
俺らの義務教育が終わる。
それと同時に俺は大人の仲間入りを果たす。
今までみたいな生活はできない。
働くということはそんなに楽なことじゃない。
俺は俺なりに決意をした。
「なぁ~、文集書かないかんらしいぞ!」
健二がそんなことを言ってきた。
「何や、それ?」
「卒業文集に載せる作文みたいなもん?」
「へぇ~・・・」
卒業文集とか、今までの俺にはどうでもいいもんだった。
だけど、今は、その文集でさえ大切でしかたない。
俺達は、担任のセンコウのところに行って、文集の話を聞いた。
「何でも思ったこと書けばいいぞ!」
センコウはそう言って、俺達に紙を渡してきた。
下駄箱に着くなり、健二は何か書き始めた。
なんで、お前はそうスラスラと書けるんや?
俺は何を書いたらいいのかさっぱり分からなかった。
「出来た~!!」
健二がそう言って、俺に見せてきた。
「何や、コレ・・・」
健二は紙いっぱいに
『T中最高!!3-1最高!!!』
と書いていた。
その左端に小さく『松田健二』と書いていて笑えた。
たぶん、T中最高!!とかをでかく書きすぎて名前を書くスペースがなくなったんだろうな・・・。
・・・ってか作文じゃなかったっけ?
でも、なんか胸に響いてきた。
健二の言いたいことがたったそれだけで伝わってきた。
俺らの義務教育が終わる。
それと同時に俺は大人の仲間入りを果たす。
今までみたいな生活はできない。
働くということはそんなに楽なことじゃない。
俺は俺なりに決意をした。
「なぁ~、文集書かないかんらしいぞ!」
健二がそんなことを言ってきた。
「何や、それ?」
「卒業文集に載せる作文みたいなもん?」
「へぇ~・・・」
卒業文集とか、今までの俺にはどうでもいいもんだった。
だけど、今は、その文集でさえ大切でしかたない。
俺達は、担任のセンコウのところに行って、文集の話を聞いた。
「何でも思ったこと書けばいいぞ!」
センコウはそう言って、俺達に紙を渡してきた。
下駄箱に着くなり、健二は何か書き始めた。
なんで、お前はそうスラスラと書けるんや?
俺は何を書いたらいいのかさっぱり分からなかった。
「出来た~!!」
健二がそう言って、俺に見せてきた。
「何や、コレ・・・」
健二は紙いっぱいに
『T中最高!!3-1最高!!!』
と書いていた。
その左端に小さく『松田健二』と書いていて笑えた。
たぶん、T中最高!!とかをでかく書きすぎて名前を書くスペースがなくなったんだろうな・・・。
・・・ってか作文じゃなかったっけ?
でも、なんか胸に響いてきた。
健二の言いたいことがたったそれだけで伝わってきた。